日本犬の歴史History of Nihonken

柴犬の歴史

日本犬の中でも柴犬は、古代より(一説によると縄文時代から、また弥生時代から)人間社会の中に共生していたとされている、現在の日本犬6種類の中でも最も古い時代から存在し使役目的に応じた犬種として確立してきました。
柴犬には、地域ごとに主な系統として3系統あり、「山陰柴」「信州柴」「美濃柴」など、地域ごとに固有の呼び名で発展してきた時期もありました。
日本犬を保存するために「日本犬保存会」が1928年(昭和3年)に設立され本格的な保存活動が行われるようになり、1932年(昭和7年)10月から日本各地の犬について詳細な血統書をつくる事業が開始され、1936年(昭和11年)には国の天然記念物にも指定されました。
その後、第2次世界大戦に入り、多くの日本犬も犠牲となりました。保存活動にも、終戦前より戦後3~4年間はおもだった活動はみられませんでした。

 

 現在の柴犬の祖犬と言われる石州犬「石号」(島根県益田市)は1936年(昭和11年)に発見され血統登録されましたが、今日の柴犬界の発展は「石号」の存在がすべてと言って過言ではありません。
「石号」と四国産「コロ号」との交配で「アカ号」が誕生、「アカ号」と鳥取産「ハナ号」の間に「紅子号」が誕生し、「アカ号」と地犬の「明月号」から「アカ二号」が誕生しました。
そして「アカ二号」と「紅子号」の間に「中号」が誕生し、この「中号」こそ戦後柴犬中興の祖犬として柴犬発展の礎を築いていくことになります。

石号
中号
相関図